相手男性へ内容証明を送って以降、
妻は僕に対して
「暴力事件になったらあなたは職場を辞めることになるよ」
「今よりもっと多くのものを失うよ」
と脅すようになっていました。
さらに、子どもの前で僕が怒鳴っているように見える瞬間を録画しようと、
毎日のように理由をつけて僕を怒らせようとスマホで動画を撮影しながら詰め寄ってきました。
そのため僕は、
「暴力も暴言も絶対にしてはいけない」
という強い意識を持って、常に冷静でいようと努めていました。
しかし、あの日だけは結果的に間違った行動をしてしまいました。
公園に行く直前に起きた“突然の争奪戦”
次女と三女と一緒に近所の公園へ行く予定があり、
僕は車の鍵をズボンのポケットに入れて準備していました。
三女の仕上げ磨きをしていたとき、
妻が突然、
「車は私が使うから!」
「予約が入ってるの!」
「今すぐ行かなきゃいけないから鍵を貸して!」
と言って、また動画を撮りながら僕に詰め寄ってきました。
その瞬間、
足元にいた三女が妻を止めようとして、妻の下半身に抱きつきました。
僕は子どもが巻き込まれるのを避けたくて、
「2階に行っていなさい」
と次女と三女に避難を促しました。
子どもたちが階段を上がり切り、リビングから視界に入らなくなったのを確認した直後、
妻は両手を伸ばして、
僕のズボンのポケットから車の鍵を奪い取ろうとしてきました。
結果的に“揉み合い”になった場面
僕は反射的に、
妻の両腕を上から押さえる形で防御しました。
決して殴ったり、突き飛ばしたりはしていません。
ただ
「鍵を取られないようにしなきゃ」
との行動でした。
その場では偶然にも見えましたが、
後から振り返ると
「こうなることを想定していたのでは」
と感じる出来事でした。
リビング内を柔道のように前後左右に動きながら、
僕は距離を取ろうとしましたが、妻は鍵を取ろうとして腕を伸ばし続け、結果として押し合う形が約10分間続きました。
その状況で妻の後方にテレビがある状態になった次の瞬間、
妻はテレビの方へ視線を向け、そのまま身体を後ろに倒すような動きをしました。
テレビが台から落ちそうになったため、
僕はとっさに、テレビにもたれかからないように妻の身体を支えました。
僕自身の認識では、暴力を振るった意図も行為もありません。
しかしその3日後、
妻が「暴力を受けた」として診断書を添えて届け出をしたことを、警察からの連絡で知ったのです。
“有利なのは上から押さえた方”──取り調べで突きつけられた言葉
警察は僕を呼び出し、事情聴取を始めました。
取調室で言われたのは僕にとっては心臓をえぐられるような言葉でした。
「腕を上から押さえていた方が有利でしょ?」
「それは暴力ですよ」
僕は正当防衛だと思っていて、
鍵を奪われないよう防御しただけでした。
僕のケースでは、
“男が上、女が下”という構図だけで「暴力」と受け取られている
ように感じました。
警察は最初から僕が加害者であるかのように、
決めつけた口調で聞き取りを続けました。
唯一の希望──録音していた“揉み合い直後の音声”
ただ、僕は
「何かあったときのために」
と考えて、
揉み合いの直後の音声を録音していました。
警察への妻の供述では、
揉み合いの後に
「痛い、何するの!」
と泣き叫んでいたとのこと。
しかし、僕の録音では、
妻が僕に詰め寄り、鍵を貸せとまくしたてている音声
が残っていて、
両者の供述が明らかに食い違っていたのです。
この音声が、
僕が一方的に暴力を振るったわけではない
と示す自分を守る材料の一つになりました。
そこで警察は現場再現のために写真を撮り、
3日間で約8時間の取り調べを行いました。
精神的にも肉体的にも、
とても耐えがたく、
本当に心が削られていく取調べでした。
痛感した”男であることの不利”──接触しない以外に道はない
僕が体験した状況では、男性側は力が強い立場として見られやすいという現実でした。
つまり、
正当防衛であろうと、接触することだけでリスクが高い
他にその場の状況を説明する人がいない場合、
男性は抵抗した瞬間、加害者にされる可能性がある。
だからこそ、
- 絶対に接触しない
- 距離を置く
- その場から逃げる
少なくとも当時の僕には
それ以外の方法が思い浮かびませんでした。
虚偽DVを機に、離婚調停を申し立てる決断へ
この虚偽DVの件は、僕の中で決定的な一線を越える出来事でした。
結果的に揉み合いになり、
診断書を添えて警察に訴えられた。
警察の取調べで自分が加害者として扱われる時間を過ごす中で、
僕は強く思いました。
「このまま同居を続ければ、また訴えられるかもしれない」
そして、
「一刻も早く、妻と離れないと」
そう考え、僕は離婚調停を申し立てました。
調停で突きつけられた現実
虚偽DVの苦しみから決断した離婚調停。
第4章では、
この調停で待ち受けていた「不合理さ」「壁」「無力感」について、
詳しく書いていきます。



