第3章 DVと申告され取調べを受ける苦悩

相手男性へ内容証明を送って以降、
妻は僕に対して

  • 「暴力事件になったらあなたは職場を辞めることになるよ」
  • 「もっと多くのものを失うよ」

と脅すようになっていました。

さらに、子どもの前で僕が怒鳴っているように見える瞬間を録音しようと、
毎日のように理由をつけて僕を怒らせようと詰め寄ってきました。

そのため僕は、
暴力も暴言も絶対にしない
という強い意識を持って、常に冷静でいようと努めていました。

しかし、その日だけは違いました。

公園に行く直前に起きた“突然の争奪戦”

次女と三女と一緒に近所の公園へ行く予定があり、
僕は車の鍵をズボンのポケットに入れて準備していました。

三女の仕上げ磨きをしていたとき、
妻が突然大声で、

「その車は私が使うから!」
「予約入ってるの!今すぐ行かなきゃいけない!」

と言って、僕に詰め寄ってきました。

その瞬間、
足元にいた三女が妻を止めようとして、妻の下半身に抱きつきました。

僕は子どもが巻き込まれるのを避けたくて、

「2階に行っていなさい。」

と次女と三女に避難を促しました。

子どもたちが階段を上がり切り、リビングから視界に入らなくなったのを確認した直後、
妻は両手を伸ばして、
僕のズボンのポケットから車の鍵を奪い取ろうとしてきました。

結果的に“揉み合い”になった場面

僕は反射的に、
妻の両腕を上から押さえる形で防御しました。

決して殴ったり、突き飛ばしたりはしていません。
ただ「鍵を取られまい」としただけの行動でした。

その場では偶然にも見えましたが、
後から振り返ると「こうなることを想定していたのでは」と感じる出来事でした。

リビング内を柔道のように前後左右に動きながら、
僕は距離を取ろうとしましたが、妻は鍵を取ろうとして腕を伸ばし続け、結果として押し合う形が約10分間続きました。

そして、妻の後ろにテレビが来たとき、
妻は一瞬テレビを見て、
身体を後ろに倒す形になり、テレビにぶつかりました。

その3日後、
僕の認識では暴力はしていませんが、妻は“暴力があった”として診断書を添えて届け出たのです。

“有利なのは上から押さえた方”──取り調べで突きつけられた言葉

警察は僕を呼び出し、事情聴取を始めました。

取調室で言われたのは衝撃的な言葉でした。

「腕を上から押さえていた方が有利でしょ?
それは暴力ですよ。」

僕は正当防衛だと思っていて、
鍵を奪われないよう防御しただけでした。

僕のケースでは、
“男が上、女が下”という構図だけで「暴力」と受け取られている
ように感じました。

警察は最初から僕が加害者であるかのように、
決めつけた口調で聞き取りを続けました。

唯一の希望──録音していた“揉み合い直後の音声”

ただ、僕は「何かあったときのために」と考えて、
揉み合いの直後の音声を録音していました。

警察への妻の供述では、
揉み合いの後に
「痛い、何するの」と泣き叫んでいた
とのこと。

しかし、僕の録音では、
妻が僕に詰め寄り、鍵を貸せと繰り返し要求し、
最後には諦めて家を出ていく音声

が残っていて、

両者の供述が明らかに食い違っていたのです。

この音声が、
僕が一方的に暴力を振るったわけではない
と示す自分を守る材料の一つになりました。

そこで警察は現場再現のために写真を撮り、
3日間で約8時間の取り調べを行いました。

精神的にも肉体的にも、
とても耐えがたく、
本当に心が削られていく取調べでした。

痛感した”男であることの不利”──接触しない以外に道はない

この出来事から僕が学んだのは、
僕が体験した状況では、男性側は力が強い立場として見られやすいという現実でした。

つまり、
正当防衛であろうと、接触することのリスク。

他にその場の状況を説明することができない場合、
男性は抵抗した瞬間、加害者にされる可能性がある。

だからこそ、

  • 絶対に接触しない。
  • 距離を置く。
  • その場から逃げる。

少なくとも当時の僕には
それ以外の方法が思い浮かびませんでした。

虚偽DVを機に、私は離婚調停を申し立てる決断をした

この虚偽DVの件は、僕の中で決定的な一線を越える出来事でした。

結果的に揉み合いになり、
診断書を添えて警察に訴えられた。

警察の取調べで自分が加害者として扱われる時間を過ごす中で、
僕は強く思いました。

「このまま同居を続ければ、いつか本当に人生を壊される」

そして、
「もうこれ以上、妻の攻撃を受け続けるわけにはいかない」

そう考え、僕は離婚調停を申し立てました。

しかし、調停で待っていたのは”別の現実”だった

調停では、
これまで妻から受けてきたモラハラ、
精神的な嫌がらせ、
そして今回の虚偽DV事件についても、
すべて事実として説明しました。

しかし調停員の反応は、
予想とはまったく異なるものでした。

  • 「これはとても異例なケースですね」
  • 「調停では話し合いをする場ですが、親権・慰謝料など対立点が多くてここでは対応できません」

僕が必死に訴えた内容は、
まるで“想定外の話”として扱われ、
ほとんど取り合ってもらえませんでした。

事実を訴えても届かない。
父親の声は、こんなにも軽く扱われるのか。

虚偽DVに続き、また一つ現実の壁を思い知らされました。

第4章へ──調停で突きつけられた現実

虚偽DVの苦しみを乗り越えて申し立てた調停。
しかしそこで待っていたのは、

  • 「同居のままでは不成立になる」
  • 「親権の前提として、まず別居が必要」

という、
父親にとってあまりにも厳しい現実でした。

第4章では、
この調停で待ち受けていた”不合理さ””壁””無力感”を、
詳しく書いていきます。