序章 父親が見た離婚の現実

いつも通勤のために地下鉄まで歩いている道中、
見慣れているはずの街路樹の緑も、空の青さも、
ある日を境に、すべて灰色に見えるようになりました。

車の音も、バスの音も、遠くでぼんやり響くだけで、
何かを考える余裕すらありませんでした。

ただ、心だけが少しずつ削られていく
そんな感覚の毎日。

最近は、離婚や不倫を題材にしたドラマをよく見かけます。

けれど当時の僕は、

まさか自分が、その世界の当事者になるとは

思いもしませんでした。

妻の不倫をきっかけに、
生活は静かに、しかし確実に崩れはじめまていったのです。

向き合わざるを得なかったのは、

  • 探偵へ調査を依頼する不安
  • 身に覚えのない「DV」を疑われ、取調べを受ける苦悩
  • 子どもとの距離が離れていく現実
  • 親権をめぐる争い

でした。

一つひとつが重く、
何が正解なのか分からないまま、
判断を迫られる日々が続いていきました。

14年間続いていた結婚生活が、
こんな形で終わりに向かうとは、
当時の僕には想像もできませんでした。

ここから先は、不倫が発覚した日から僕が、

  • どんな行動を取り
  • 何を選択をして
  • どのような点につまずいたのか

を、時系列で振り返っていきます。

第1章では、
不倫に気づいたときの違和感と、
その直後に僕が取ってしまった行動について書きます。

振り返ると、
あのときの判断が、
その後の流れを大きく左右していました。