会議日
開催概要
- 開催日:令和4年11月18日
- 国会:第210回国会
- 会議:参議院本会議 第7号
- 対象法律案:民法等の一部を改正する法律案(のち令和4年法律第102号)
この回のポイント
参議院本会議。民法等改正案の趣旨説明・質疑(他日程は除外)。
このページは親子法制(民法等の一部を改正する法律案)の審議区間のみを抜粋しています。同日の他法律案の発言は含みません。要旨は短い整理、原文抜粋は会議録からの短い引用です。
主な論点
- 懲戒権に関する規定の見直し(削除等)
- 嫡出推定制度の見直し
- 女性の再婚禁止期間の廃止
- 嫡出否認・出訴期間等
- 無戸籍問題への対応
発言
各発言は「要旨」(編纂による言い換え要約)と「原文抜粋」(会議録からの短い引用)を分けて示します。評価や賛否の断定はしません。全文は国会会議録のリンクで確認してください。
この回の発言者(人物)
尾辻秀久
所属・肩書
議長/各派に属しない議員
発言要旨(要約)
審議中の論点に言及した。
原文抜粋
この際、日程に追加して、 民法等の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
(会議録 p.1)
齋藤健
所属・肩書
法務大臣/自由民主党
発言要旨(要約)
親権と監護の関係について説明した。
原文抜粋
この法律案は、無戸籍者の問題を解消し、児童虐待を防止するなどの観点から、民法等の一部を改正しようとするものであります。 その要点は、次のとおりであります。 第一に、民法の一部を改正して、嫡出推定規定を見直し、母の婚姻の解消等の日から三百日以内であっても、母の再婚後に生まれた子は、再婚後の夫の子と推定することとし、これに伴い不要となる女性の再婚禁止期間に関する規定を削除するとともに、嫡出否認をすることができる者の範囲及び嫡出否認の訴えの出訴期間を見直し、また、事実に反する認知についてその効力を争うことができる期間を設けるなどの措置を講じ、さらに、親権者の懲…
(会議録 p.1)
福島みずほ
所属・肩書
立憲民主・社民
発言要旨(要約)
DV主張の真偽や立証のあり方に関する論点に触れた。
原文抜粋
立憲民主・社民の会派を代表し、質問をいたします。 葉梨大臣が更迭をされ、齋藤健大臣になりました。山際大臣も更迭をされています。疑惑だらけで説明ができない寺田総務大臣も辞任、更迭されるべきではないでしょうか。このような総務大臣の下で国会の審議はできません。即刻辞任、更迭されるよう強く求めてまいります。 統一教会問題に対する法務大臣の決意をまずお聞きします。 統一教会については、何十年と霊感商法をやってきた統一教会の広告塔に多くの自民党の国会議員がなり、被害を拡大させてきたという問題と、政策がゆがめられてきたという二つの問題があります。
(会議録 p.1)
齋藤健
所属・肩書
法務大臣/自由民主党
発言要旨(要約)
親権、嫡出について、手続負担・施行・運用の点を説明した。
原文抜粋
まず、いわゆる旧統一教会問題に関し、今後の取組に向けた決意についてお尋ねがありました。 この点につきましては、先般、関係省庁連絡会議で申し合わせた、被害者の救済に向けた総合的な相談体制の充実強化のための方策を関係省庁と連携して着実に実施し、被害者の救済に向けた取組に万全を尽くしてまいります。 なお、自民党に関する御指摘につきましては、法務大臣としてお答えをする立場にはございません。 次に、旧統一教会などによる様々な人権問題への影響等についてお尋ねがありました。
(会議録 p.3)
梅村みずほ
所属・肩書
日本維新の会
発言要旨(要約)
親権、嫡出について、安全確保・原則と例外の点を尋ねた。
原文抜粋
ただいま議題となりました民法等の一部を改正する法律案について、会派を代表して質問いたします。 今回の改正の主な内容は、嫡出推定規定の見直しと女性の再婚禁止期間の廃止、嫡出否認制度に関する規律の見直し、懲戒権に関する規定等の見直しの三点です。 まず、嫡出推定規定の見直しについて伺います。 父子関係は、母子関係とは異なり、生物学上の存否を明らかにすることが困難であることから、法律上で父子関係を確定し、父子という身分関係の法的安定の確保を図り、家庭の平和を保持するというのが嫡出推定の妥当性であると認識をしています。
(会議録 p.5)
齋藤健
所属・肩書
法務大臣/自由民主党
発言要旨(要約)
親権、子の利益について、子の利益・施行・運用の点を説明した。
原文抜粋
まず、父子関係の確定にDNA型鑑定等を用いること等についてお尋ねがありました。 嫡出推定制度の意義は、婚姻関係を基礎として父子関係を推定することで、子の出生の時点で父子関係を定め、子の地位の安定を図ることにあります。仮に、DNA型鑑定等により父を確定するとすれば、家庭の平穏を害する懸念があり、また、父が鑑定に応じないときは子の父が確保されないおそれがあるなど、子の利益の観点からも妥当ではありません。したがって、DNA型鑑定等が発達した現在でも嫡出推定制度を維持する必要があります。 実子に関する法律上の父子関係は、嫡出推定制度又は認知によって生じます。
(会議録 p.6)
加藤勝信
所属・肩書
厚生労働大臣/自由民主党
発言要旨(要約)
審議中の論点について、安全確保・施行・運用の点を尋ねた。
原文抜粋
児童虐待の原因分析及びアウトリーチ型の支援や福祉につなげる方策についてお尋ねがありました。 厚生労働省においては、毎年度、児童虐待による重篤な事案の再発防止につなげるため、死亡事例に関する背景要因等の分析、検証を実施しているところであります。 加えて、虐待に至った要因について、今年度の調査研究事業において分析を行うこととしております。その結果も踏まえて、必要な対応を進めてまいります。
(会議録 p.7)
永岡桂子
所属・肩書
文部科学大臣/自由民主党
発言要旨(要約)
親権と監護の関係について説明した。
原文抜粋
子どもの権利条約を学習指導要領に入れることについてお尋ねがありました。 学習指導要領は、教育課程の大綱的な基準であり、個別具体の事項を網羅的に扱うことにはなっておらず、個別の条約名について盛り込むことはなじみにくいと考えています。 このため、学習指導要領上、児童の権利に関する条約という文言は明記されていませんが、関連する記述として、例えば、中学校の社会科公民的分野において基本的人権の尊重の理解を扱うことなどを規定をしております。なお、令和三年度より中学校で使用されている社会科公民的分野の教科書などにおいて児童の権利に関する条約に関する記載があります。
(会議録 p.7)
川合孝典
所属・肩書
国民民主党・新緑風会
発言要旨(要約)
親権と監護の役割分担について確認を求めた。
原文抜粋
会派を代表し、民法等の一部を改正する法律案について、齋藤法務大臣に御質問します。 法案質疑の前に、霊感商法による被害者救済法の在り方について一言触れさせていただきます。 現在与野党で議論が行われている被害者救済法は、今後の被害を生じさせないことに主眼を置いて、消費者契約法や国民生活センター法等の改正を行おうとしています。 国民民主党は、こうした動きに加えて、刑法を改正して心理的な支配を利用して不当に財物を得る行為への処罰規定を設けるとともに、組織的犯罪処罰法を改正して当該罪への刑の加重を行うことを提案いたしております。
(会議録 p.8)
齋藤健
所属・肩書
法務大臣/自由民主党
発言要旨(要約)
親権と監護の関係について説明した。
原文抜粋
まず、体罰に該当する行為についてお尋ねがありました。 本改正法案における体罰とは、子の問題行動に対する制裁として子に肉体的な苦痛を与えることをいいます。どのような行為が子に肉体的な苦痛を与える行為に当たるかについては、当該行為の態様のほか、子の年齢、健康、心身の発達状況、当該行為が行われた場所的、時間的状況等が考慮されることになりますが、どんな事情であれ、個別的な判断に委ねられることになりますが、一般論としては、子を殴るといった行為は体罰に当たると考えられます。 次に、子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動の意義についてお尋ねがありました。
(会議録 p.9)
仁比聡平
所属・肩書
日本共産党
発言要旨(要約)
DV等がある場合の共同親権・親権判断の扱いについて質問した。
原文抜粋
戦後民法は、一九四七年、日本国憲法施行に伴い、家父長制を柱とする家制度を廃止し、女性と子供を無権利者とした明治民法を根本的に改めて出発しました。しかし、嫡出、非嫡出の差別や、父の子に対する支配権の色濃い親権概念、懲戒権など、差別的規定をそのまま引き継ぐ不十分さを残しました。 刑法においても、性犯罪における抗拒不能要件や堕胎罪など、憲法に照らし改正されるべき不当な規定が残されています。 憲法二十四条は、「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
(会議録 p.10)
齋藤健
所属・肩書
法務大臣/自由民主党
発言要旨(要約)
親権と監護の関係について説明した。
原文抜粋
まず、本改正法案と憲法及び国際人権水準との関係についてお尋ねがありました。 本改正法案の内容は、憲法並びに我が国が締結した条約及び確立された国際法規に反するものでないと考えています。 次に、平成八年の法制審議会の答申の実現についてお尋ねがありました。 平成八年二月にされた法制審議会の答申の内容のうち、女性の婚姻適齢の引上げ、嫡出子と嫡出でない子の間の法定相続分の区分の撤廃及び再婚禁止期間の短縮については、既に法改正がされています。
(会議録 p.11)
小倉將信
所属・肩書
内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)/自由民主党
発言要旨(要約)
審議中の論点について質問した。
原文抜粋
男女共同参画社会基本法の第三条においては、男女共同参画社会の形成は、男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の男女の人権が尊重されることを旨として、行わなければならないという基本理念が示されております。 その上で、同法の第八条では、立法府、行政府を含む国は、そうした基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する旨定められております。 女子差別撤廃条約の選択議定書についてのお尋ねがありました。
(会議録 p.13)
武井俊輔
所属・肩書
外務副大臣/自由民主党
発言要旨(要約)
審議中の論点について説明・答弁した。
原文抜粋
まず、同選択議定書に設けられております個人通報制度は、条約の実施の効果的な担保を図る趣旨から注目すべきものであると考えております。 その上で、女子差別撤廃委員会から出されます見解などにつきまして、我が国の司法制度や立法政策との関係でどのような対応をすべきかなど検討するべき論点がありますことから、各方面の意見などを踏まえ、早期締結について真剣に検討をしているところでございます。 総括所見の内容につきましては、我が国に対し法的拘束力を有するものではございませんが、関係省庁にしかるべく情報を共有し、関係省庁で連携して十分に検討することとしております。(拍手)
(会議録 p.13)
一次資料
ローカルPDF正本(作業用):`国会審議/第210回国会 参議院 本会議 第7号 令和4年11月18日.pdf`
→ 国会審議(令和4年改正) / 親子法制部会