法制審議会 家族法制部会 第1回(令和3年3月30日)

会議日

目次

開催概要

  • 開催日:令和3年3月30日
  • 議題
  • 1 部会長の選出等について
  • 2 離婚及びこれに関連する制度の見直しについて
  • 部会長大村敦志
  • 部会長代理窪田充見

第1回のポイント

第1回は制度改正の方向を決める会議ではなく、部会の発足に当たり、諮問第113号の趣旨共有とフリーディスカッションとして開催されました。

部会長に大村敦志、部会長代理に窪田充見が決まり、委員・幹事から検討の視点(協議離婚、養育費、親子交流、DV、エビデンス、親権概念の分解など)が出されました。

主な論点

  • 離婚後の子の養育への父母の関与(親権概念の整理を含む)
  • 協議離婚における公的関与の薄さ
  • 養育費の優先課題と面会交流との取引問題
  • DV・高葛藤事案と一般事案の切り分け
  • エビデンス(実態調査・パネルデータ)の不足
  • 諸外国制度を支える司法・行政リソースの実態

委員・幹事の発言

発言見出しは人物ページへリンクしています。要旨は短い整理です。全文は一次資料(議事録PDF)を参照してください。

この回の発言者(人物)

堂薗委員

所属・肩書

法務省民事局担当審議官。議事録表記「堂薗委員」

発言要旨

父母の離婚後の子の養育は社会的関心が高く、養育費・面会交流等に国内外の意見がある。平成23年改正時の附帯決議でも検討が求められた。未成年養子や財産分与も含め幅広い検討が必要

父母の離婚に伴う子の養育の在り方につきましては,平成23年の民法改正の際に,両院法務委員会の附帯決議におきましても,離婚後の親権,監護の在り方等についての検討が求められております。

(PDF p.3)

窪田充見

所属・肩書

部会委員(大学教員)。議事録表記「窪田委員」

発言要旨

家族法研究会座長、相続・特別養子・親子法制部会の部会長経験があり、バランスの取れた議事運営ができるため適任

本部会の部会長として最もふさわしい方だと考えて,大村先生を推薦させていただく次第です。

(PDF p.7)

沖野眞已

所属・肩書

部会委員(大学教員・民法)。議事録表記「沖野委員」

発言要旨

社会の多様化を踏まえつつも民法が全面対応するわけではない。協議に委ねるだけではモデルも手掛かりも示さず放置している面があり、概念の錯綜や不適切な制度の含意を見直す必要がある

当事者の協議に委ねるとしても,言わば何もモデルも示さず,手掛かりも与えず放置しているというようなところもございまして,そういった民法の規定がやや不親切ではないかと思われる点があります。

(PDF p.12)

落合恵美子

所属・肩書

部会委員(社会学者)。議事録表記「落合委員」

発言要旨

子の養育を当事者間だけの問題にせず社会全体で考える視点が重要。親権概念の義務化単独走を警戒し、法的責任と社会的支援はセットで議論すべき。男女共同参画の観点からも父母双方の関与が基本方向

子どもの養育について当事者間だけの問題にしないで,子どもはやはり社会全体で育てていきたいと考えております。

(PDF p.13)

水野紀子

所属・肩書

部会委員(大学教員)。議事録表記「水野委員」

発言要旨

協議離婚は西洋近代法から見ると非常識なほど公的関与が薄い。群れによる育児の安全弁が失われた今、離婚時に子の養育を父母任せにする状況の見直しが必要

この問題が非常に難しくなっておりますのは,協議離婚の問題が根本にあるのだと思います。…父母の離婚は子どもに重大な影響を及ぼすものですから,特に協議離婚の場面において父母に任せ切りにさせているという状況について,やはり何らかの見直しに向けた検討が必要であろうと思います。

(PDF p.16)

戒能民江

所属・肩書

部会委員(ジェンダー法学・DV研究)。議事録表記「戒能委員」

発言要旨

離婚後の子の養育をめぐる対立の中で子を守ることが主題。個別性・具体性が重要で、協議離婚や面会交流の実態など調査データが不足している

観念論に陥らないということがとても大事かと思います。…現実といいましょうか,現状といいましょうか,そこから常に議論を出発する必要があると考えておりまして,この部会でもそのような議論を意識的に進めていっていただければと思っております。

(PDF p.17)

赤石千衣子

所属・肩書

部会委員(しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長)。議事録表記「赤石委員」

発言要旨

養育費は喫緊の課題で優先的に議論すべき。実務では面会交流の取引材料になっており避けるべき。養育費解決だけでひとり親の貧困が解決するわけではない

養育費については,実務では面会交流の取引材料になってしまっておりますので,これはやはり避けるべきであるということを,子どもの権利として取り扱われるべきだということを強く思っております。

(PDF p.18)

大石亜希子

所属・肩書

部会委員(労働経済・社会保障)。議事録表記「大石委員」

発言要旨

海外では養育費支払いが面会交流を促す効果は見られる一方、交流が養育費を促すかは弱い。日本では因果把握のためのパネルデータが不足

海外の研究の多くでは,養育費支払いが面会交流を促す効果は見られる反面,面会交流が養育費支払いを促すかというと,それについては余り信頼できる結果が出てきていないという傾向にあります。

(PDF p.20)

武田典久

所属・肩書

部会委員(親子の面会交流を実現する全国ネットワーク代表・別居親元当事者)。議事録表記「武田委員」

発言要旨

別居当事者とDV被害者双方の意見を聞いた上で議論すべき。自身は別居親経験後にシングルファーザーとなった立場

現場の声を部会の場にも集めてまいりたいと思いますので,是非,別居当事者側の意見,逆にDV被害者の意見もお聞きした上で,この場で議論いただければ,非常によいのではないかと思っております。

(PDF p.22)

原田直子

所属・肩書

部会委員(弁護士・女性側離婚事件が多い)。議事録表記「原田委員」

発言要旨

多様化・変化の意味が一致しないと空中戦になる。諸外国は条文だけでなく司法・行政・民間のリソース連携の実情を見る必要がある。監護親・別居親一般ではなく母/父の社会的状況も踏まえた分析が必要

多様化とか変化とかいうことがよくキーワードで言われますけれども,これがどのような意味で使われていて,それがどんなふうに離婚の規律の再検討の必要につながるのかという辺りの認識が一致していないと,考えている場面が違っていて,議論が空中戦になるのではないかと思っています。

(PDF p.26)

池田清貴

所属・肩書

部会委員(弁護士・子の手続代理人等)。議事録表記「池田委員」

発言要旨

養育責任を負わない別居親、合理的理由なく関わりを妨げる同居親、支配的関わりで安全が脅かされる別居親など、類型を念頭に議論すべき

論者によって暗黙に想定しているケースが異なるために,時に議論がかみ合わないと感じることもあります。そこで,この議論をする際には,できるだけ問題となる具体的ケースの類型を念頭に置きながら進めていくのがよいのではないかと思っています。

(PDF p.27)

窪田充見

所属・肩書

同上

発言要旨

親権は普遍的パッケージではない。外国比較でも概念の射程が違う。内容を個別に分けて検討すべき

この部分は,ともすると離婚後共同親権を認めるか,認めないかという形での議論として扱われがちであった部分ではないかと思います。そうした議論にならないような形で議論ができたらいいなというのが私自身の希望です。

(PDF p.29)

菅原ますみ

所属・肩書

部会委員(発達心理学)。議事録表記「菅原委員」

発言要旨

夫婦間葛藤・破綻が子の発達に与える影響研究では、協力的な共同養育が子の心身の安定にとって大きい

子どもの心身の発達,それから子どもの心の安定というところで最も大きなものは,協力的な共同養育であるということで,親権とかそういうシステムとい ## 未着手・注意

(PDF p.35)

一次資料

家族法制部会委員等名簿

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