第210回国会 参議院法務委員会 第9号(令和4年12月6日)

会議日

目次

開催概要

  • 開催日:令和4年12月6日
  • 国会:第210回国会
  • 会議:参議院法務委員会 第9号
  • 対象法律案:民法等の一部を改正する法律案(のち令和4年法律第102号)

この回のポイント

参議院法務委員会。民法等改正案の質疑・参考人。

このページは親子法制(民法等の一部を改正する法律案)の審議区間のみを抜粋しています。同日の他法律案の発言は含みません。要旨は短い整理、原文抜粋は会議録からの短い引用です。

主な論点

  • 懲戒権に関する規定の見直し(削除等)
  • 嫡出推定制度の見直し
  • 女性の再婚禁止期間の廃止
  • 嫡出否認・出訴期間等
  • 無戸籍問題への対応

発言

各発言は「要旨」(編纂による言い換え要約)と「原文抜粋」(会議録からの短い引用)を分けて示します。評価や賛否の断定はしません。全文は国会会議録のリンクで確認してください。

この回の発言者(人物)

杉久武

所属・肩書

公明党

発言要旨(要約)

審議中の論点について説明・答弁した。

原文抜粋

本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。

(会議録 p.1)

国会会議録(当該発言)

金子修

所属・肩書

法務省民事局長

発言要旨(要約)

嫡出に言及した。

原文抜粋

現行法の下では、事実に反する認知、すなわち血縁関係がない者による認知は無効とされ、子その他の利害関係人が無効を主張することができることとされております。この規定につきましては、主張権者が広範で無効主張の期間制限もないことから、子の身分関係がいつまでも安定せず、嫡出否認の訴えについて厳格な制限が設けられていることとの均衡を欠くとの問題がかねてから指摘されておりました。 そこで、今般、嫡出子の親子関係の規律を見直すことに伴いまして、嫡出でない子の親子関係の規律も見直すこととしました。

(会議録 p.2)

国会会議録(当該発言)

牧山ひろえ

所属・肩書

立憲民主・社民

発言要旨(要約)

DV、嫡出について、手続負担・施行・運用の点を尋ねた。

原文抜粋

そもそも、離婚する場合には離婚日前の時期は婚姻関係が破綻しているのが通常ですから、前婚の夫婦間に妊娠の基礎が失われている確率は非常に高いことを考え合わせますと、やはり三百日というのは非常に無理があり、今おっしゃっていた理由というのは理由にならないと思うんです。 衆議院での審議で、DV事案等において、母が嫡出否認の訴えをちゅうちょしないためのIT化の実現や住所等の秘匿制度の周知、広報の必要性等について質疑がございました。

(会議録 p.3)

国会会議録(当該発言)

金子修

所属・肩書

法務省民事局長

発言要旨(要約)

同意、嫡出について、手続負担の点を説明した。

原文抜粋

まず、その嫡出推定制度ということの趣旨に照らしますと、裁判手続によることなくその例外を認めるということにつきましては、高度の蓋然性を持つ資料によって例外的な事情が認められる必要があるというふうに考えております。 今認知のことが挙げられましたが、認知は、認知者の意思表示によってされるものでありまして、母や子の同意は必要がない。認知者の子である蓋然性を前提とした制度とは言い難いと思います。したがいまして、任意認知がされたことをもって、別の方に推定が及んでいるにもかかわらず、その例外的な事情を認めることは困難であろうと思います。

(会議録 p.7)

国会会議録(当該発言)

福島みずほ

所属・肩書

立憲民主・社民

発言要旨(要約)

嫡出について質問した。

原文抜粋

父親の推定は何のためにあるのか。子供のためだと思いますよ。子供のためですよ。だから、その推定は昆虫のカブトムシのようにきっちりして覆せないものではなくて、別の事情があるということであれば、薄い膜の推定であって、認知をする人がいればその夫の子ですよ。その人の子で、夫というか、その人の子である。そして、DNA鑑定だったら、まさに前の夫の子じゃないという立証はできるんですよ。 医者の妊娠証明、妊娠の証明だってそうだと思いますよ。それは、まさに前の夫の子じゃないという、離婚後に懐胎したということなわけで、私は、それは工夫はできると思っているんです。

(会議録 p.7)

国会会議録(当該発言)

佐々木さやか

所属・肩書

公明党

発言要旨(要約)

嫡出について質問した。

原文抜粋

私も無戸籍の問題について今日はお聞きをしようというふうに思っております。 先ほど福島委員、また牧山委員からも問題提起がたくさんございました。この嫡出推定の制度自体についての在り方を問う御質問をほかの委員の先生方されたなと思って聞いておりましたけれども、本当に子供を中心に、この無戸籍の状態で様々な厳しい状況に置かれた方々を真ん中に据えて、そのためにはどうしたらいいかということ、今回の法改正ではまだ課題が残っているように思いますけれども、法務省としても、引き続きこの点については真剣に考えていっていただきたいというふうに思います。

(会議録 p.8)

国会会議録(当該発言)

佐々木さやか

所属・肩書

公明党

発言要旨(要約)

DVについて、施行・運用に言及した。

原文抜粋

ですので、こういった新しい制度ができるという点で前進かなとは思いますけれども、今日もほかの委員から御指摘があったように、こういった訴えを、裁判を前の夫に対して提起すること自体が難しいんだと、こういうお声もあるわけであります。おっしゃるとおり、三年という期間、一年はなかなか難しいと思います。出産してから一年以内に、本当に体も大変な中でどこかに相談に行くとかいうことも難しいでしょう。ただ、三年というのもあっという間に過ぎますので、こうした訴えが例えばあるよという制度の周知自体もどうやってするのかとか、それから費用の点もそうでしょう。

(会議録 p.8)

国会会議録(当該発言)

金子修

所属・肩書

法務省民事局長

発言要旨(要約)

審議中の論点について、手続負担・施行・運用の点を説明した。

原文抜粋

そして、これらにより把握した情報に基づき、戸籍の記載に必要な届出や裁判上の手続が取られるよう支援するほか、各法務局等に裁判費用等について相談があった場合には法テラスの民事法律扶助制度を案内する、法務省に無戸籍者ゼロタスクフォースを設置するとともに、各法務局において市区町村、弁護士会等の関係機関と協議会を設置するなど、関係機関との連絡、連携の下に一人一人に寄り添った支援を行っているところでございますけれども、このような把握と支援の取組、いずれもしっかりと継続するとともに、無戸籍者として把握することができていない方への周知も重要であることを踏まえまして、関係…

(会議録 p.8)

国会会議録(当該発言)

梅村みずほ

所属・肩書

日本維新の会

発言要旨(要約)

懲戒について質問した。

原文抜粋

大臣、先日の本会議での答弁、大変丁寧に御答弁いただきまして、ありがとうございます。 今回の民法改正は、この子供が誰の子供であるのかといったことでありますとか、また懲戒権の削除ということで、子供に大変関わりの深い法案で重要だなと思っております。 本日の質問は、先日、本会議において大臣から御答弁いただきました大臣のお言葉も基に質問を進めさせていただきたいと思っております。

(会議録 p.9)

国会会議録(当該発言)

齋藤健

所属・肩書

法務大臣/自由民主党

発言要旨(要約)

子の利益、嫡出について、子の利益に言及した。

原文抜粋

DNA鑑定のお話もありましたけど、これ、鑑定を私は受けないと言われてしまうと、もう確定できないということにもなります。そういうこともあるものですから、嫡出推定制度のそもそもの意義というのは、婚姻関係を基礎として父子関係を推定することで、子の出生の時点でしっかりと父子関係を定めて子の地位の安定を図るということでありまして、子の出生時において家庭の平穏が害されないようにするということにあると考えられるわけであります。

(会議録 p.9)

国会会議録(当該発言)

齋藤健

所属・肩書

法務大臣/自由民主党

発言要旨(要約)

合意、嫡出について、合意形成の可否に言及した。

原文抜粋

それで、今、DNAの鑑定の話がありました。繰り返しになりますけど、まず、義務化ができていない、であれば、鑑定に応じなければ子の父が確保されないというまずおそれが生じるということであります。 御指摘のように、夫と妻が合意した場合に限りDNA型鑑定をしたり、しなくても、どっちでもいいんですけど、嫡出推定を及ぼすというような考え方につきましては、実の親子関係は当事者の意思によって処分できないと解されていることとの関係で、やはり慎重な検討が必要なんだろうというふうに考えています。

(会議録 p.10)

国会会議録(当該発言)

梅村みずほ

所属・肩書

日本維新の会

発言要旨(要約)

懲戒について、手続負担の点を尋ねた。

原文抜粋

手続的な負担であるとか形式的な審査、適正にDNA鑑定が実施されたのかどうかと比して子供が受ける衝撃はどうですかとなったときに、それはクリアするべく考えるのが政治の役割なのではないかというふうに私は思います。自分の血が日本国籍を引いているか否かにかかわらず、子供たちは元気にこの国で生まれて、生まれてはどうか分からないですけど、育つわけですよね。日本人として途中まで育つわけですよね。そこからそれが間違っていましたと言われたときに子供がどう思うのかという衝撃。もっと子供を大切にしていただきたい。

(会議録 p.12)

国会会議録(当該発言)

梅村みずほ

所属・肩書

日本維新の会

発言要旨(要約)

懲戒について質問した。

原文抜粋

やっぱり文科省でも必要だという認識から、文科省で学習指導要領で、ちゃんと子どもの権利条約、私は子どもの権利条約が非常に子供にとってなじみやすいというふうに思っているんです。日本の法文、憲法もそうですけれども、法律の法文って非常に難しくて、かなりそしゃくしないと分からない。子どもの権利条約の四十条というのは非常に教えるサイドとしても分かりやすいのではないかということで、私の地元大阪でも学校教育に積極的に取り入れている学校があって、やっぱり効果が出ているんですね。

(会議録 p.13)

国会会議録(当該発言)

川合孝典

所属・肩書

国民民主党・新緑風会

発言要旨(要約)

修正案・附帯決議に関連する審議上の確認を行った。

原文抜粋

ということで、もちろん、国内の取扱いのことですから、国内法に基づいてそれぞれの国家、政府が判断するということについて異論はないわけでありますが、その判断をするに当たって、要はUNHCRのガイドラインやハンドブックを尊重すべしということについては既に国会においても附帯決議が付されているということをもう一度改めて再認識していただいた上で運用に携わっていただきたいと思います。 大臣も先ほど金子民事局長と同様の御答弁されましたが、そうした御対応をしっかりお願いできますでしょうか。

(会議録 p.15)

国会会議録(当該発言)

仁比聡平

所属・肩書

日本共産党

発言要旨(要約)

嫡出に言及した。

原文抜粋

ですから、一枚目に戻っていただいて、年齢の区分がありますね、右上ですけれども、ゼロ歳から九歳まで、これ調査が始まった、あるいは今日の無戸籍者ゼロタスクフォースにつながってくる取組が始まったと言っていいと思うんですけど、その時期から考えたっておよそ八年間ですが、だからこの間に生まれた子供たちが四百七十六人、無戸籍者として把握をされているわけですよ。 つまり、この三百日ルール、嫡出推定を避けるためという、つまり嫡出推定が理由となって出生届が出せずに無戸籍児者が今も増えていると。ここに問題があるんじゃないですか、大臣。

(会議録 p.16)

国会会議録(当該発言)

仁比聡平

所属・肩書

日本共産党

発言要旨(要約)

審議中の論点について、同居・別居の実態の点を尋ねた。

原文抜粋

そもそも無戸籍者問題についての深刻さをどう考えているのかということなんですが、その八枚目のNHKニュースウエブの資料は三十二年間無戸籍の女性のことを報じています。 二〇一五年の当時、私も直接この院内集会でお会いをいたしました。お母さんが前の夫の暴力を理由に別居していた期間に別の男性との間に生まれたんですね。出生届を出すと、民法の規定、推定規定で前の夫の子として戸籍に入ってしまうために出生届を出さなかった。その娘さん、その方は本人を証明する書類が一切なかったために銀行口座もつくれない、アルバイト先の給料は親戚の口座に振り込んでもらっていた。

(会議録 p.16)

国会会議録(当該発言)

仁比聡平

所属・肩書

日本共産党

発言要旨(要約)

DV、保護命令について、裁判所の判断・同居・別居の実態の点を尋ねた。

原文抜粋

子供が生まれる、私たちの子よね、幸せになろうねと言って婚姻届出すわけですよ。それを、前の夫の子であるかという嫡出推定がなお働いているというので、そこで重複させる、推定規定が重複するということになってしまったらとんでもないことだから後婚の子という推定規定を置くというのが今回の趣旨だと思うんですけれども。 私が尋ねたいのは、つまり、これまで裁判によらなければ覆せないとずっと言い続けてきた推定は、今回の改正によって、新たなカップルの婚姻届によって覆されるということです。

(会議録 p.17)

国会会議録(当該発言)

金子修

所属・肩書

法務省民事局長

発言要旨(要約)

嫡出について、同居・別居の実態・施行・運用に言及した。

原文抜粋

一つは、嫡出推定制度というものをどの程度固いものと考えるのかという今の基本的な民法の姿勢ですね。つまり、婚姻を中心に夫婦に同居義務があり、それから別の方と交渉を持てば、それは不法行為になり得るし、離婚原因にもなり得ると、こういう全体の構造の中で嫡出推定制度というのが維持されてきているわけですけれども、その例外をどの程度認めるのかと。もう抜本的に見直すというのは、それは一つの方策だと思いますが、これは嫡出推定制度自体の意義をどう捉えていくかということをきちんと検証しなきゃいけないという問題になります。

(会議録 p.17)

国会会議録(当該発言)

仁比聡平

所属・肩書

日本共産党

発言要旨(要約)

修正案・附帯決議に関連する審議上の確認を行った。

原文抜粋

これ、二〇〇八年の国籍法改正、そのときの衆参の附帯決議によって行ってきたという説明を事前に伺いましたけれども、それは事実ですか。

(会議録 p.17)

国会会議録(当該発言)

仁比聡平

所属・肩書

日本共産党

発言要旨(要約)

修正案・附帯決議に関連する審議上の確認を行った。

原文抜粋

参議院の附帯決議でいうと二項目めですけれども、虚偽認知が行われることがあってはならないと。だから、届出に疑義があるときにはちゃんと調査をしなさいという附帯決議ですよね。どこにも、何年たっても、あるいは今回であれば七年を超えても、遡って国籍奪いなさいなんて書いてないじゃないですか。なのにもかかわらず、これを根拠にしてやってきたという、確立した規律といいながら、その実態さえ説明ができない。

(会議録 p.17)

国会会議録(当該発言)

杉久武

所属・肩書

公明党

発言要旨(要約)

審議中の論点について説明・答弁した。

原文抜粋

本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。 御出席いただいております参考人は、神戸大学大学院法学研究科教授窪田充見君、民法772条による無戸籍児家族の会代表井戸まさえ君、国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所首席法務アソシエイト金児真依君及び立命館大学名誉教授二宮周平君でございます。 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。

(会議録 p.18)

国会会議録(当該発言)

窪田充見(参考人)

所属・肩書

神戸大学大学院法学研究科教授/参考人

発言要旨(要約)

DV等への配慮と親権判断の関係について説明した。

原文抜粋

本日は、このように意見を申し述べる機会を頂戴しまして、誠にありがとうございます。 法制審議会の民法(親子法制)部会には委員として参加をさせていただきましたが、本日は、その審議に参加した一研究者としての立場から今回の法案について個人的な意見を申し上げさせていただきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。 今回の民法改正の内容は非常に多岐にわたっておりますが、私からは、嫡出推定制度の見直し、認知制度に関する見直し、そして懲戒権に関する規定の見直しの三点について意見を申し上げたいと思います。

(会議録 p.18)

国会会議録(当該発言)

井戸まさえ(参考人)

所属・肩書

民法772条による無戸籍児家族の会代表/参考人

発言要旨(要約)

参考人の指摘を踏まえ、法案上の論点を確認した。

原文抜粋

本日は、参考人として意見を述べる機会をいただき、ありがとうございます。 私たちの団体は、本日議題になっている民法の嫡出推定規定により推定される父親と実際の父親が違うことから出生届を出せず無戸籍状態になった子又はその子を養育する親たちで結成され、嫡出推定のみならず何らかの事情で無戸籍になっている人々の支援を続けています。二十四時間無料での電話、メール相談や、自治体での窓口交渉、裁判手続に関する情報提供を、無戸籍問題を考える若手弁護士の会などの弁護士の皆さんとも連携しながら行っています。

(会議録 p.19)

国会会議録(当該発言)

金児真依(参考人)

所属・肩書

国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所首席法務アソシエイト/参考人

発言要旨(要約)

修正案・附帯決議に関連する審議上の確認を行った。

原文抜粋

私は、マーストリヒト大学で無国籍に関する国際法を研究し、博士号を取得しておりまして、父母が共に知れない子供に関する著書等もございます。本日は、このような機会を頂戴いたしまして、ありがとうございます。 UNHCRは、世界で無国籍の対応を任されている、国連総会によって任されている機関でございますが、各国の国籍法の制定と運用について技術的な助言を行うという任務の下、このような、ジュネーブ本部の決裁の下、国籍法のコメント、今お配りしております、作成いたしました。

(会議録 p.21)

国会会議録(当該発言)

二宮周平(参考人)

所属・肩書

立命館大学名誉教授/参考人

発言要旨(要約)

合意、嫡出について、合意形成の可否・裁判所の判断・手続負担の点を尋ねた。

原文抜粋

今回、改正提案の趣旨が御説明されていますが、それにプラスして、親子法改正の理念をやっぱり生かすべきではないかと思いました。これを機会に、国際基準に基づく子供の人権保障の視点、これを改正に加えるべきではないか。 金児さんからも御指摘がありました児童の権利条約七条、児童は出生の際、直ちに登録される、児童は、出生のときから氏名を有する権利及び国籍を取得する権利を有するものとし、また、できる限りその父母を知り、かつその父母によって養育される権利を有するとあります。

(会議録 p.23)

国会会議録(当該発言)

加田裕之

所属・肩書

自由民主党

発言要旨(要約)

嫡出、懲戒について、同居・別居の実態に触れる事例を紹介した。

原文抜粋

本日は、窪田参考人、井戸参考人、金児参考人、二宮参考人、本当に師走のお忙しいところお越しいただきまして、ありがとうございました。 それでは、発表していただきました順にお伺いしていきたいと思います。 まず、窪田参考人にお伺いしたいと思いますのが、私も、今回、この改正の中身について、嫡出推定制度の見直しの動きということについてが、やはりこの親子法制に関する大きな改正の中のポイントであるんではないか、一番大きな柱ではないかと思っております。

(会議録 p.24)

国会会議録(当該発言)

窪田充見(参考人)

所属・肩書

神戸大学大学院法学研究科教授/参考人

発言要旨(要約)

合意、嫡出について、合意形成の可否・施行・運用の点を説明した。

原文抜粋

御質問いただき、ありがとうございます。 一つは、嫡出推定の制度の見直しということで触れた中でありました協議離婚に関しての御質問であったと理解しております。 私の中でも、協議離婚を廃止するというのは考え方としてはあり得るかもしれないけれど、それほど簡単ではないのではないかということを申し上げましたが、私自身は、協議離婚の一番大きなメリットとしては、非常に簡便であるということ、それ自体がメリットではないかと思っております。

(会議録 p.24)

国会会議録(当該発言)

加田裕之

所属・肩書

自由民主党

発言要旨(要約)

審議中の論点に関する経験・事例を述べた。

原文抜粋

続きまして、井戸まさえ参考人にお伺いしたいと思います。 ちょうど平成十九年の六月二十六日に、ちょうど我々、ちょうど井戸議員とは、井戸参考人とは県議会の同期でございまして、二期目の初当選のときの一発目の質問のときに、民法七百二十二条に関する無戸籍児への対応ということで一番初めに言われました。

(会議録 p.25)

国会会議録(当該発言)

井戸まさえ(参考人)

所属・肩書

民法772条による無戸籍児家族の会代表/参考人

発言要旨(要約)

審議中の論点について、手続負担に言及した。

原文抜粋

二〇〇五年からすると十七年がたっているんですけれども、無戸籍というのが二〇〇六年、七年に毎日新聞がキャンペーンを張ったので、その一年で相当理解は進んだと思うんです。 ただ、じゃ、その無戸籍の問題がなくなったのかといえば、そうではなくて、先ほども、国からの通知出ていますけど、よくよく見ると同じような内容が年度しばらくたってからまた出ていたりとかするということは、例えば地方自治体の方たちなんかは二、三年でやっぱりその担当が替わるので、例えば住民票ができるんだといっても、窓口の方ではできないといって、無戸籍の人たちはその窓口の人たちが言うことが正しいとやっぱり…

(会議録 p.25)

国会会議録(当該発言)

加田裕之

所属・肩書

自由民主党

発言要旨(要約)

参考人の指摘を踏まえ、法案上の論点を確認した。

原文抜粋

本当に、実際問題、そうやってマイナンバーとかそういう形をどんどん進めれば進めるほど、逆に言えば、逆に不便に取り残されてしまうということもよく分かりました。また、当時の県議会の皆さんのああいうときのあの熱い議論というものもしっかりと思い出しながら頑張っていきたいと思いますし、また是非お願いしたいと思います。 続きまして、済みません、金児参考人にお伺いしたいと思います。 金児参考人の方におきましては、先ほど無戸籍と無国籍という部分というのを一体として捉えなければいけないということ、本当にそのとおりだなという思いがしました。

(会議録 p.25)

国会会議録(当該発言)

井戸まさえ(参考人)

所属・肩書

民法772条による無戸籍児家族の会代表/参考人

発言要旨(要約)

嫡出に言及した。

原文抜粋

なぜそれが入るかといったらば、前の夫の子じゃないということを強調したいからというふうに法務省が言うんですけれども、こんなことってやっぱり、何というんですかね、今回も嫡出否認を母と子に広げたから必ずできるはずだ、良くなるはずだというふうに法務省とか大臣もおっしゃるんですけれども、実際にはそれをやってしまうと子供の戸籍に前夫の名前が入ってしまうので、実際できないんですよね。やりたいという人は出てこないので、こういったことを改善をする。

(会議録 p.27)

国会会議録(当該発言)

二宮周平(参考人)

所属・肩書

立命館大学名誉教授/参考人

発言要旨(要約)

嫡出について説明・答弁した。

原文抜粋

それで、その根拠の一つとして、最高裁の平成二十五年九月二十六日、婚外子相続分差別違憲判決の三週間後に出たものですけど、小法廷ですが、この嫡出、嫡出でないというのは、事実関係、つまり父母が婚姻しているか婚姻していないかを意味するのにとどまり、差別的な意味合いを含むものとして用いられるものではないと書いています。 でも、それは裁判官の受け止めであって、社会の受け止めは違います。嫡出という言葉の中に含まれている正統な子あるいは跡継ぎ、そういった含意を人々は感じている。したがって、この嫡出概念は象徴的な差別だと思います。

(会議録 p.27)

国会会議録(当該発言)

井戸まさえ(参考人)

所属・肩書

民法772条による無戸籍児家族の会代表/参考人

発言要旨(要約)

DV、嫡出について、手続負担に言及した。

原文抜粋

まさにそこなんですよね。やっぱり離婚したその女性たちというのは、先ほども、三百日以内ということは離婚してから間もなくなんですけれども、皆さん非常に大変な思いをしながら離婚をしていると。 簡単な例というか、に関して言ったならば、そこまでの、確かに、調停して、認知調停とかで、今の再婚後の夫とかが協力的ならば前の夫に関わらなくてもできますけれども、そうじゃないやっぱり困難事例が、逆に言うと、前の夫と関わらなければならないので、困難事例ってどんな事例だろうといったときに、例えば私どもの相談者でいったならば、もう本当にひどい暴力で、離婚届をとにかく出してくれといっ…

(会議録 p.29)

国会会議録(当該発言)

井戸まさえ(参考人)

所属・肩書

民法772条による無戸籍児家族の会代表/参考人

発言要旨(要約)

嫡出について、裁判所の判断・手続負担に言及した。

原文抜粋

嫡出推定制度というのは、婚姻を中心にして、そこで生まれた子供に関して言ったら、妻の夫ということを親子関係で規定していくものなんですけれども、全員に対して、例えばこれDNA鑑定を前提にすると、生まれた子全員にDNA鑑定をするのかというと、またそれはちょっと別な話なので、私どもとしては、推定制度というのは、その機能はあるとは思っているので、その推定制度の今ここで三百日とかというルールは、そこでもう本当に科学的なルールとか、そういうものに関して、非常にないままの、明治の時代のそういう古いルールを改正をしていこうということで言っているんですけれども。

(会議録 p.30)

国会会議録(当該発言)

梅村みずほ

所属・肩書

日本維新の会

発言要旨(要約)

参考人の指摘を踏まえ、法案上の論点を確認した。

原文抜粋

父親がDNA鑑定を拒否した場合にというような文言が先ほど大臣からもありまして、いろんなケースを想定することは非常に重要だと思っているんですけれども、やはり子供の利益というものを考えたときに、私はこの親子法制を考えるときに一番胸が苦しくなるのが、子供が成長したときに、これは無戸籍になってしまう子供たちについてもそうなんですけれども、今まで日本人だと信じて疑わなかった、日本の子供だと思って周りの子と同じように日本国民として教育を受けてきた、就職をしたい、恋愛をして結婚をしたいと思っていた、そういったお子さんが例えば国籍法によって日本国籍を剥奪されたときの子供…

(会議録 p.30)

国会会議録(当該発言)

仁比聡平

所属・肩書

日本共産党

発言要旨(要約)

参考人の指摘を踏まえ、法案上の論点を確認した。

原文抜粋

まず、窪田参考人にお尋ねしたいと思うんですが、今日もこの参考人質疑でも大きなテーマになっています離婚後三百日問題に関して、親子法制部会の議事録を拝見いたしますと、随分議論になって、けれども、別居後などに婚姻関係が破綻した後に懐胎された子について、裁判上の訴えによることなく、戸籍窓口における届出によって出生の届出を許容するというその取扱い、方策については今回の親子法制部会での見直し事項としては取り上げないという結論を出されて、その理由の、幾つかあるんですけれども、その一つとして次のような記載があります。

(会議録 p.33)

国会会議録(当該発言)

窪田充見(参考人)

所属・肩書

神戸大学大学院法学研究科教授/参考人

発言要旨(要約)

嫡出について説明・答弁した。

原文抜粋

その点に関して一つ問題になったのが、やはりそのケースであっても、誰が父親であるか母が一番知っているはずだとしても、この人は望ましくない、父であったとしても望ましくないという場合にも記載しない、空欄とすることができるというふうになった場合に、本来、父子関係が嫡出推定制度を前提としての説明になってしまいますが、本来は父子関係が認められ得る場面であるにもかかわらず、本人が全く関わらない形でその父子関係が否定される、存在しないことになるという扱い、それに対する説明というのが十分できないのではないかということがあるんだろうと思います。

(会議録 p.34)

国会会議録(当該発言)

井戸まさえ(参考人)

所属・肩書

民法772条による無戸籍児家族の会代表/参考人

発言要旨(要約)

嫡出についての見解を述べた。

原文抜粋

身分の安定を早期にこれを確定するために嫡出推定というのがあるんですけれども、しかし、その嫡出推定の範囲だとか、先ほどのお話で、前夫の方に対して、例えば関与なくしていいのかという話は、その立場での方はあるかもしれないですけれども、私の意見陳述の中にも言いましたけれども、そんな自分の子供が生まれているのも知らないというような方にずっと嫡出推定が掛かり続けているというのは本当におかしなことであると思うんです。

(会議録 p.34)

国会会議録(当該発言)

二宮周平(参考人)

所属・肩書

立命館大学名誉教授/参考人

発言要旨(要約)

嫡出について説明・答弁した。

原文抜粋

この嫡という言葉は、大宝律令辺りからも出てきている言葉です。跡継ぎ、正統なる相続人というので嫡という言葉がその頃から使われています。 そして、それは、日本の場合は、家制度を構築することによって、家制度の中で、嫡出子と、それから、その当時は庶子、私生児という、子供を三つに分類しました。嫡出子が基本的に家督相続、家の跡継ぎとなるという、そういう言葉で嫡というのを使っていたので、その当時、庶子とか私生児という立場にいる人はかなり差別的待遇を受けて苦しんでおられたと。なので、社会の受け止めはそこから始まっているのではないかと思います。

(会議録 p.34)

国会会議録(当該発言)

二宮周平(参考人)

所属・肩書

立命館大学名誉教授/参考人

発言要旨(要約)

嫡出に言及した。

原文抜粋

窪田さんも御紹介にあったように、立法の形式としては、出生届を出すときに父不明という形で出せば、嫡出推定を、まあ父性推定ですね、父、夫の子であるという推定を外すという、そういう立法例はありますので、仁比さんがおっしゃるようなことは立法技術としてはあり得ることだと思います。 でも、私は、やはり懐胎主義、つまり妻が婚姻中に懐胎した、そういう貞操を守り、一夫一婦を守り、けなげな妻、そういう子の産んだ子だから夫の子と推定するという、そういう固定観念が根強くあるのだと思うから、そこは今回の改正でやっぱり変えていくべきではないかと思っています。

(会議録 p.34)

国会会議録(当該発言)

一次資料

ローカルPDF正本(作業用):`国会審議/第210回国会 参議院 法務委員会 第9号 令和4年12月6日.pdf`

国会審議(令和4年改正)親子法制部会

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