親子交流

離婚後の親子交流(面会交流)に関する公的調査・法令・審議会資料などを、一次資料の読む順番(5ステップ)で整理します。運営の意見表明ではありません。

← 総合ガイド「家裁のいま」へ戻る自己表明令和6年国会調査・統計(親子交流)隣接:共同親権隣接:DV

  1. 現象 — 公的調査・統計で見えること
  2. 条文・通達・運用
  3. 経緯(立法・審議会)
  4. 人物・団体の公式主張
  5. 残争点/資料上言えていないこと
目次

1. 現象 — 公的調査・統計で見えること

公的調査で確認できる「取り決め」と「実施」は別指標です。まず数値で置きます(厚生労働省「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」、推計値)。

取り決め・実施の現状

  • 取り決めをしている:母子 30.3%/父子 31.4%
  • 現在も面会交流を行っている:母子 30.2%/父子 48.0%
  • 実施頻度(交流している場合):母子・父子とも「月1回以上2回未満」が最多(母子24.2%、父子27.7%)

取り決めをしていない主な理由(単一回答・上位)

母子世帯の例:「相手と関わり合いたくない」26.4%、「取り決めをしなくても交流できる」16.4%、「相手が面会交流を希望しない」12.0%。「相手から身体的・精神的暴力や児童虐待があった」は 3.8%(父子は1.6%)。

実施していない主な理由(単一回答・上位)

母子世帯の例:「相手が面会交流を求めてこない」28.5%、「子どもが会いたがらない」16.1%。「相手に暴力などの問題行動がある」は 3.3%(全表は調査・統計ページ)。

推移(平成28年度 → 令和3年度)

  • 母子:取り決めあり 24.1%→30.3%/現在も実施 29.8%→30.2%
  • 父子:取り決めあり 27.3%→31.4%/現在も実施 45.5%→48.0%

読み方の注意:回答者(多くは監護親)の自己申告です。裁判所の事実認定でも、「虚偽DV」の割合でもありません。人口動態統計(届出全数)とも母集団が異なります。

現状推移取り決めをしていない理由実施していない理由暴力・虐待理由

2. 条文・通達・運用

この段は、親子交流に関する規範と公式解説への入口です。条文の解釈や個別事案への当てはめは行いません。

A. 民法等改正(令和6年法律第33号)と親子交流

改正法は、父母の離婚後等の子の養育に関する見直しとして、親権・監護、養育費、親子交流等を含みます(令和8年4月1日施行)。

B. 裁判所の手続説明

C. 隣接する規範(DV・保護命令)

保護命令は地裁・DV防止法の手続であり、家裁の面会交流事件とは別です。暴力・虐待が交流の理由として調査に現れる場合の読み方はテーマDV・調査・統計を参照してください。

テーマDV 第2段テーマ共同親権 第2段

この段で置かないこと:個別事案での交流の可否・頻度の予測、勝敗の指南、運営による制度評価。

3. 経緯(立法・審議会)

親子交流は、共同親権・養育費などとあわせて、近年の家族法制見直しの論点に含まれてきました。転換点は年表と審議会資料へつなぎます。

読む順番(例)

  1. 調査・統計で取り決め/実施の現状を見る
  2. 年表で改正法までの転換点を俯瞰する
  3. 法務省の改正法解説・Q&Aで親子交流の公式説明を確認する
  4. 必要に応じて親子法制部会・家族法制部会の一次資料へ

転換点(年表・法令)

時点できごとリンク
2019-07〜法制審議会 民法(親子法制)部会年表(第1回)資料一覧
2022-12令和4年改正成立(懲戒権・嫡出推定等。親子交流の本丸は後続のR6)年表法令法令索引
(家族法制部会)法制審議会 家族法制部会年表
2024民法等改正法の成立・公布(親子交流を含む見直し)成立法令
2026-04-01改正民法等施行年表

令和4年改正の国会論議一次データは、日本法令索引および国会会議録検索法令ページにも入口があります。令和6年改正の会議録は国会審議へ。

年表一覧資料一覧理解ガイド第3段

4. 人物・団体の公式主張

公式の自己規定・手続説明・意見書への入口です。運営による評価ラベルは付けません。

省庁・裁判所

  • 法務省 — 改正法解説(親子交流を含む子の養育の見直し)
  • 裁判所 — 面会交流の手続説明

団体の意見書・声明(索引)

(今後)面会交流支援・民間団体の公式文書も、URLが確認できたものから索引化します。

人物(審議会委員等)

団体一覧理解ガイド第4段

5. 残争点/資料上言えていないこと

資料上まだ言えないこと・読み替えできないことを明示します。運営の「正しい答え」は書きません。

統計で言えないこと

  • ひとり親調査の理由は自己申告であり、家裁の認定・因果の断定ではない
  • 「取り決め」と「実施」は別指標。片方だけでは実態を言い切れない
  • 「その他」「不詳」が大きい項目があり、理由の全体像は表の注記が必要
  • 家裁の面会交流事件で暴力主張がどれだけ出され、どう扱われたかの全国集計は十分に揃っていない

手続で混同しやすいこと

  • 協議での取決めと、家裁の調停・審判は手続が異なる
  • 保護命令(地裁)と面会交流(家裁)は別手続(→ テーマDV 第5段
  • 親権(共同/単独)と、日常の交流の頻度・方法は同じ問いではない(→ テーマ共同親権 第5段

まだ薄い/未収録

  • 国会答弁の個別引用
  • 試行的面会交流・交流支援機関の公的全国集計
  • 改正法施行後の交流関連運用の全国データ

解釈が分かれうる問い(運営は断定しない)

  • 子の意思・安全と交流の両立の具体的な当てはめ
  • 間接交流・監督付き交流などの選択肢の位置づけ
  • 養育費の履行と交流の関係(調査では理由として現れるが、因果は断定しない)

調査・統計の注意理解ガイド第5段免責

第1段共同親権DV

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