第213回国会 参議院法務委員会 第9号(令和6年5月7日)

会議日

目次

開催概要

  • 開催日:令和6年5月7日
  • 国会:第213回国会
  • 会議:参議院法務委員会 第9号
  • 対象法律案:民法等の一部を改正する法律案(令和6年法律第33号)

この回のポイント

参議院法務委員会。参考人招致・参考人質疑。

このページは民法等改正案の審議区間を中心に、発言を編纂抜粋しています。同日の他議題は必要に応じて除外しています。

発言

各発言は「要旨」(編纂による言い換え要約)と「原文抜粋」(会議録からの短い引用)を分けて示します。評価や賛否の断定はしません。全文は国会会議録のリンクで確認してください。

この回の発言者(人物)

佐々木さやか

所属・肩書

公明党

発言要旨(要約)

審議中の論点について説明・答弁した。

原文抜粋

本日は、本案の審査のため、八名の参考人から御意見を伺います。 午前に御出席いただいております参考人は、東京大学大学院法学政治学研究科教授沖野眞已さん、弁護士熊谷信太郎さん、東京都立大学教授木村草太さん及び特定非営利活動法人女のスペース・おん代表理事山崎菊乃さんでございます。 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。 次に、議事の進め方について申し上げます。

(会議録 p.1)

国会会議録(当該発言)

沖野眞已(参考人)

所属・肩書

東京大学大学院法学政治学研究科教授/参考人

発言要旨(要約)

親子交流は親権行使とは別問題であり、別居親の親権の有無と交流条件は切り離して捉えると説明した。

原文抜粋

東京大学法学部法学政治学研究科で民法を担当しております沖野眞已でございます。 本日は、このように貴重な機会を与えてくださいまして、誠にありがとうございます。 提示されております本法律案につきましては、法務大臣の諮問を受けて設置されました法制審議会家族法制部会におきまして、約三年間にわたり様々な立場を踏まえて審議、検討が行われ、要綱案として取りまとめがされました。それが法制審議会総会における議論と承認を経て要綱となり、法務大臣への答申がされました。本法律案は、この答申を踏まえたものであると理解しております。

(会議録 p.1)

国会会議録(当該発言)

熊谷信太郎(参考人)

所属・肩書

弁護士/参考人

発言要旨(要約)

養育費の履行確保の仕組みについて説明した。

原文抜粋

私は、昭和六十二年から東京で弁護士をしておりまして、来年で約四十年の実務経験ございますが、養育費に関しまして、今お話がありました法制審議会で答申が出るまでの間にどういう検討がなされたのか、その辺を振り返りながらお話をしたいと思っております。 資料、お手元資料の横のA4の養育費の不払解消に向けた検討についてという法務省民事局の資料を御覧いただけますでしょうか。左から右に向かって時系列に沿って説明をしておりますA4横の資料であります。

(会議録 p.3)

国会会議録(当該発言)

木村草太(参考人)

所属・肩書

東京都立大学教授/参考人

発言要旨(要約)

父母の合意がない場合でも裁判所が共同親権を定めうる点について、手続や争いの増え方を尋ねた。

原文抜粋

現在審議中の民法改正案には非合意強制型の共同親権が含まれています。この点について意見を述べます。 共同親権の話をすると、別居親が子に会う会わないの話を始める人がいます。しかし、これから議論する親権とは、子供の医療や教育、引っ越しなどの決定権のことであり、面会交流とは別の制度です。面会交流と混同せずに話を聞いてください。 また、これまで説明されてきた離婚後共同親権のメリットは、父母が前向きに話し合える関係にある場合、つまり合意型共同親権のメリットです。非合意強制型のメリットではありません。

(会議録 p.4)

国会会議録(当該発言)

山崎菊乃(参考人)

所属・肩書

特定非営利活動法人女のスペース・おん代表理事/参考人

発言要旨(要約)

父母の合意がない場合でも裁判所が共同親権を定めうる点について、手続や争いの増え方を尋ねた。

原文抜粋

本日は、私のお話を聞いていただける機会をいただき、本当にありがとうございます。 私は、DV防止法が施行される前の一九九七年に、三人の子供とともにシェルターに避難した経験があります。その後、二十年以上、DV被害者支援現場でシェルター活動や自立支援活動を行っております。現在、全国女性シェルターネットの共同代表であり、ふだんは北海道でシェルターの運営をしています。 まず、私の被害者としての体験談をお話しさせていただきます。 大学時代に知り合い、対等に付き合っていたはずの夫は、結婚式の日から変わり始めました。

(会議録 p.6)

国会会議録(当該発言)

木村草太(参考人)

所属・肩書

東京都立大学教授/参考人

発言要旨(要約)

父母の合意がない場合の共同親権認定について、裁判所の判断枠組みを説明した。

原文抜粋

先ほど山崎参考人の御意見にもありましたけれども、今、単独親権しか選択肢がないわけですけれども、共同親権に強制的にできるという内容を入れれば、強制的に共同親権にしてほしいという申立てが、これまでなかったタイプの申立てがありますので、行われるようになるので、それは増えるに決まっているというふうに言ってよろしいかと思います。

(会議録 p.8)

国会会議録(当該発言)

熊谷信太郎(参考人)

所属・肩書

弁護士/参考人

発言要旨(要約)

養育費の定め方・確保に関する論点に触れた。

原文抜粋

裁判所ももちろん限られた人員、組織、予算の中でやっている、一生懸命やっているわけですが、やはり、例えば養育費に関して言えば、申立てをしてからの手続が煩雑過ぎる。これ、弁護士付けないととても無理だというケースがやはり多いですよね。シングルマザーとかファーザーが簡単な手続、ワンストップでできるような工夫がもっと必要だろうと思います。例えば、昼間でなければもちろん開いていないわけですよね。だけれども、そういった養育費の問題などに、家庭の問題に関しては夜間でも受け付けるとか休日でも受け付けるとか、そういった工夫もやはり必要になってくるだろうと思いますし。

(会議録 p.9)

国会会議録(当該発言)

古庄玄知

所属・肩書

自由民主党

発言要旨(要約)

養育費の定め方・確保に関する論点に触れた。

原文抜粋

恐らく、実務担当している弁護士はみんな同じような感覚を持っていて、何でもかんでも裁判所に決めてくれ、決めてくれと言っても時間が掛かり過ぎる、また、弁護士を付けないと無理だと、手続がややこしくて、法的な判断も難しくて。そうすると、弁護士をまず探さなければならない、弁護士を探しても弁護士費用を払わなければならない。また、裁判所に行って、長いこと調停委員だ、調査官だという人たちと対応してようやく結論が出ると。家庭裁判所の裁判官も少ないと。時間が掛かると。

(会議録 p.9)

国会会議録(当該発言)

熊谷信太郎(参考人)

所属・肩書

弁護士/参考人

発言要旨(要約)

養育費の履行確保の仕組みについて説明した。

原文抜粋

その上で、そうであるならば、例えば養育費に関して、今先生おっしゃっているようなペナルティーを設ける、あるいはインセンティブを設ける、それから国が立替払をしていくとか、そういう制度を導入することが養育費を特別扱いしているという御批判も時々聞くんですけれども、特別扱いしていい話だと思うんですね、これは。

(会議録 p.9)

国会会議録(当該発言)

沖野眞已(参考人)

所属・肩書

東京大学大学院法学政治学研究科教授/参考人

発言要旨(要約)

子の利益について、手続負担・子の利益の観点から見解を述べた。

原文抜粋

子供の利益という概念自体について、定義というのはございません。しかし、今回は、子の養育にとって子供の利益ということですから、子供が心身あるいは社会的に健全な状態で生育していけるその環境を整えるということが子供の利益という観点において重要だと考えられております。そして、その際に、親の責務として書かれている点に明らかなように、親がそれぞれ親の地位において子供の養育に責任を持って関わっていくと、その下で養育されていくということは非常に重要な利益であると考えられているわけでございます。

(会議録 p.12)

国会会議録(当該発言)

伊藤孝江

所属・肩書

公明党

発言要旨(要約)

参考人の指摘を踏まえ、法案上の論点を確認した。

原文抜粋

もう一点、沖野参考人に、法制審での議論か、ないしは沖野参考人の御意見でお伺いできればと思うんですけれども、親権者の変更という点についてお伺いをしたいと思います。 離婚後共同親権である状況から単独親権にするということが先ほど救済法というような形での取り上げられ方もされておりましたけれども、実際にいろんな場面でとにかく全て反対をする、何一つまとまることができない、あるいは、訴訟なり調停の申立てなり司法の利用というのがとにかく相次いでいくというような状況というような場合であれば、子供のためにもちろん良くない状況であることは、もう誰が見てもそうなのかなというとこ…

(会議録 p.12)

国会会議録(当該発言)

山崎菊乃(参考人)

所属・肩書

特定非営利活動法人女のスペース・おん代表理事/参考人

発言要旨(要約)

養育費の定め方・確保に関する論点に触れた。

原文抜粋

協議離婚するに当たって、やはり養育費ってすごく大きな問題だと思うんですね。もう離婚したいから、もう養育費も何も要らないからという方がすごく多いんですよね。もう関わりたくないから離婚してくれればいいという方が非常に多いんですけれども、でも、養育費というのは子供にとって大切なものなので絶対に必要なことだと思うんです。

(会議録 p.13)

国会会議録(当該発言)

木村草太(参考人)

所属・肩書

東京都立大学教授/参考人

発言要旨(要約)

共同親権、嫡出について、同居・別居の実態に言及した。

原文抜粋

付録の一に付けてきたのですけれども、欧米で共同親権が主流かどうかというのは非常に難しい問題です。 まず、日本の共同親権というか、共同親権の率を計算するときに、婚姻中は共同親権、日本でもそうであるわけですから、どの国の共同親権率が高いのかというのは、離婚後の共同親権の率だけではなくて、婚姻中の共同親権率と合わせた数字を見ないといけません。 日本の場合には、嫡出子の比率というのが非常に高くて、子供が生まれた場合、九七・六%がお父さん、お母さんは婚姻しているということで、父母の共同親権率一〇〇%からゼロ歳児は始まるということです。

(会議録 p.14)

国会会議録(当該発言)

木村草太(参考人)

所属・肩書

東京都立大学教授/参考人

発言要旨(要約)

親権と監護の関係について説明した。

原文抜粋

例えば、先ほど沖野参考人からありました、命令されると共同親権をやってもいいかなと思う人たちがいるのではないかと。この想定は非常に非現実的でありまして、何というか、本心ではやりたいんだけれども命令してくれないとできないみたいな、私がツンデレケースと呼んでいるケースですが、このようなケースのために法律を作るというのは、これはおかしい。やはり合意が積極的にある場合に限るべきです。

(会議録 p.14)

国会会議録(当該発言)

熊谷信太郎(参考人)

所属・肩書

弁護士/参考人

発言要旨(要約)

養育費の定め方・確保に関する論点に触れた。

原文抜粋

ただ、手続がちょっと重たくなるものですから、協議離婚がしにくくなるというのは、そういう側面ももちろん出てきてしまいますし、欠点として、先ほどのDVなんかの場合はとてもじゃないけどそんなことをやっていたら離婚なんかできないというような御意見もあるところではありますが、そういう方式も考えられるし、そこまで行かなくてももっと手前の段階で、例えばQRコードを付けて、それをガイダンス、養育費に関してこういう支払義務があってこうしなさいというガイダンスを受講することを義務付けるとか、そういったものも、もうちょっと軽いところでは、最初のステップとしてはあるのかなという…

(会議録 p.15)

国会会議録(当該発言)

山崎菊乃(参考人)

所属・肩書

特定非営利活動法人女のスペース・おん代表理事/参考人

発言要旨(要約)

養育費の履行確保の仕組みについて説明した。

原文抜粋

法定養育費なんですけれども、先ほどもお話に出てきたように、非常に低い金額で設定されるのではないかという懸念があります。そういう低い金額で設定してしまった法定養育費を変えようというふうになると、また、元々養育費の取決めがなかった中で養育費のちゃんとした養育費請求を家裁に申請をしようとしても、なかなかハードルが高くなってくるのではないかなというふうにまず感じています。

(会議録 p.15)

国会会議録(当該発言)

川合孝典

所属・肩書

国民民主党・新緑風会

発言要旨(要約)

養育費の確保・履行の仕組みについて質問した。

原文抜粋

そうしたこの実際法律が改正された以降、具体的にどのような枠組みでこの共同親権だとかいわゆる面会交流の取組を行っていくのかということについて、細かいところが実は何も決まっていないということがこの間の議論の中で、今後、詳しくは今後詰めていきますといったようなお話にどうしてもなってきますので、結果、いわゆる今回の民法改正に積極的な方、反対をされている方、双方の方がやはりこの法律改正に対して不満をお持ちになっているということなんですよね。

(会議録 p.16)

国会会議録(当該発言)

熊谷信太郎(参考人)

所属・肩書

弁護士/参考人

発言要旨(要約)

養育費の定め方・確保に関する論点に触れた。

原文抜粋

問題は、なかなかそれができていないということと、離婚のときに養育費取決めをする者自体が少ない。先ほどの離婚の成立要件とするべきかどうかという議論とそこは関係をしてくる話だと思います。 それから、そういった計画、養育に関する計画を作りましたかという質問が離婚届の用紙の中にあるだけでも若干の啓蒙効果はあるのかなというふうにも思いますが、先ほどのDV被害者などとの関係で、どうしても話合いをすること自体もできない、そういった夫婦においては、共同養育計画を作成することが離婚の条件というふうにしてしまう、ハードルを上げてしまいますと、そもそも離婚ができないで困るとい…

(会議録 p.16)

国会会議録(当該発言)

木村草太(参考人)

所属・肩書

東京都立大学教授/参考人

発言要旨(要約)

養育費の定め方・確保に関する論点に触れた。

原文抜粋

今回、養育費の確保の強化というのは非常に重要で良いことだと私も思うんですけれども、それをやりますと、今先生がまさに御指摘いただいたように、無関心でいてくれた人が面会交流を求めて加害的な行為を、また再び加害的な行為をした人と被害者が関わらなければいけないという状況も生まれてくる可能性が出てくる、このようにアメリカのDV支援の専門家から聞いたことがございます。

(会議録 p.17)

国会会議録(当該発言)

木村草太(参考人)

所属・肩書

東京都立大学教授/参考人

発言要旨(要約)

DV、監護について、裁判所の判断・同居・別居の実態の点を説明した。

原文抜粋

やはりDVというのは逃げる瞬間というのが一番危険だという指摘もありますので、この逃げる瞬間にどれだけ逃げやすい状態をつくっておくかというのが法律上非常に重要だというふうに思いますし、日本の現行法はやはり主たる監護者の子連れ別居については刑罰等は使わないということですから、この点は非常に諸外国に比べると逃げやすいのではないかと思います。

(会議録 p.17)

国会会議録(当該発言)

木村草太(参考人)

所属・肩書

東京都立大学教授/参考人

発言要旨(要約)

父母の合意がない場合の共同親権認定について、裁判所の判断枠組みを説明した。

原文抜粋

濫訴については、訴訟や申立ての提起自体が違法であると認定される基準は極めてハードルが高いので、これは濫訴自体が不法行為であるというふうにされることはほとんどないだろうと考えていいと思います。ですので、濫訴の不当訴訟の枠組みで、訴訟の提起自体が不法行為になるというようなことが抑止力になるというのはほぼ現実的な想定ではないというふうに思われますし、また、共同親権になった場合に様々なやり方で口を出すということができるわけです。 例えば、ニューヨーク州で裁判になった事案では、父母が、両方が親権を持っているので、両方が合意しないと旅行が行けない。

(会議録 p.18)

国会会議録(当該発言)

木村草太(参考人)

所属・肩書

東京都立大学教授/参考人

発言要旨(要約)

DV等への配慮と親権判断の関係について説明した。

原文抜粋

DV、虐待のおそれがある場合は除外するのはそれはもう当然のことでして、何ら要件を設定したことにはなりませんし、また、DV認定についても、おそれというのは、先ほど指摘したように、おそれがある場合を除外するという形ですと、過去にDVがあっても共同親権になり得るわけです。

(会議録 p.18)

国会会議録(当該発言)

鈴木宗男

所属・肩書

各派に属しない議員

発言要旨(要約)

参考人の指摘を踏まえ、法案上の論点を確認した。

原文抜粋

鈴木宗男と申します。私が最後ですから、よろしくお願いいたします。 最初に、沖野参考人にお尋ねをいたします。 私は、この民法の一部改正する法律案について、一つうれしく思っているのは七百六十六条なんです。今まで面会交流という表現でした。今回から親子交流へと明文化されました。五年前から私は、超党派の議員連盟で共同養育支援議員連盟というのがあるんです、今の馳石川県知事が会長をやっておられまして、今、その後は柴山議員が会長で後を継いでおられるんですけれども、ここで私は五年前から、親と子が会うのに面会はないだろうと。

(会議録 p.19)

国会会議録(当該発言)

沖野眞已(参考人)

所属・肩書

東京大学大学院法学政治学研究科教授/参考人

発言要旨(要約)

審議中の論点に言及した。

原文抜粋

先ほど御質問があった点につきまして、私、罰則が入っているのを法人というふうに申し上げましたが、過ち料と誤解しているかもしれません。破産ですとか消費者ですとか、そういったことを申し上げるべきでした。 ですので、ペナルティーとしてどういうものを入れるかというのは、多様な点がありますけれども、それは民事法制でできるかという問題は一つ大きな点としてあろうと思います。

(会議録 p.19)

国会会議録(当該発言)

佐々木さやか

所属・肩書

公明党

発言要旨(要約)

審議中の論点について説明・答弁した。

原文抜粋

午後に御出席いただいております参考人は、白鴎大学教授水野紀子さん、浜田・木村法律事務所弁護士浜田真樹さん、中央大学法学部兼任講師・共同養育支援法全国連絡会母の会アドバイザー兼共同責任者鈴木明子さん及び和光大学現代人間学部心理教育学科教授熊上崇さんでございます。 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。 次に、議事の進め方について申し上げます。

(会議録 p.20)

国会会議録(当該発言)

水野紀子(参考人)

所属・肩書

白鴎大学教授/参考人

発言要旨(要約)

共同親権の有無と親子交流の頻度・方法は別問題だと整理して説明した。

原文抜粋

本日は、このような機会をお与えくださいまして、本当にありがとうございました。 今日は、法制審議会家族法制部会の審議に参加した一研究者としての立場から、今回の法案についての個人的な意見を申し上げさせていただきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。 家族法制部会では、令和三年二月の法務大臣からの説明を受けてから、約三年間を掛けて、子の利益を確保する観点から、離婚及びこれに関連する制度に関する規定などの見直しについて調査審議を行ってまいりました。

(会議録 p.20)

国会会議録(当該発言)

浜田真樹(参考人)

所属・肩書

浜田・木村法律事務所弁護士/参考人

発言要旨(要約)

共同親権の有無と親子交流の頻度・方法は別問題だと整理して説明した。

原文抜粋

お手元に資料をお配りしておりますので、御参照くださいますようにお願いをいたします。 大阪で弁護士をしておりまして、今で二十二年目になっております。この間、多く子供に関わる事案を扱ってまいりました。今日は、そのような立場からこの今回の家族法改正について意見を述べたいと思います。 資料三ページを御覧ください。 親権には、権利の側面と義務の側面があると言われております。ただ、親と子の関係について言えば、親は子の養育等に関する義務を負っているという側面こそが重視されるべきと考えております。

(会議録 p.22)

国会会議録(当該発言)

鈴木明子(参考人)

所属・肩書

中央大学法学部兼任講師/共同養育支援法全国連絡会母の会アドバイザー兼共同責任者/参考人

発言要旨(要約)

親権と監護の関係について説明した。

原文抜粋

共同養育支援法全国連絡会母の会においてはアドバイザー兼共同責任者を務めさせていただいており、我が子に会えない母親たちの存在についてお話しする機会をいただいております。今回、この貴重なお時間をいただき、大変有り難く思っております。 私、法学部で兼任講師をしておりますけれども、法学や法律の専門家でないということはお伝えしておきます。私の専門は民俗学であり、日本の家制度あるいは地域社会を研究対象としております。 少し前の日本社会におきまして見られた親子の断絶というのは、離婚によって生き別れた母親が我が子の姿を遠くから見詰めるという切ない話がありました。

(会議録 p.24)

国会会議録(当該発言)

熊上崇(参考人)

所属・肩書

和光大学現代人間学部心理教育学科教授/参考人

発言要旨(要約)

父母の合意がない場合でも裁判所が共同親権を定めうる点について、手続や争いの増え方を尋ねた。

原文抜粋

一九九四年から二〇一三年まで十九年間、家庭裁判所調査官として、北海道、東北、関東の五か所の家庭裁判所で勤務し、少年事件、家事事件、従事してまいりました。大庁でも支部でも勤務しておりました。困難な状況にある子供たちのために仕事をしてきたつもりではございます。二〇一三年から大学研究者をしております。

(会議録 p.25)

国会会議録(当該発言)

田中昌史

所属・肩書

自由民主党

発言要旨(要約)

親権と監護の関係について説明した。

原文抜粋

やはり行政の支援というのはしっかりと拡充していく必要があるというのは、先ほど来お話を伺っておりますと強く思ったところであります。 次に、浜田参考人に伺います。 先ほど家裁の判断が何じゃこれというようなケースもあるというのをお聞きになって、実際に実務に携わっていらっしゃる浜田参考人はどう思っていらっしゃるのかということと、それからもう一つは、この監護をしていくに当たっては、この親権を定めることについてもそうですし、監護、日常的な監護と急迫の監護というのはこれから具体的に決まっていくものと思うんですが、御意見の中でおっしゃっていたとおり、やはり具体的な基準を…

(会議録 p.29)

国会会議録(当該発言)

熊上崇(参考人)

所属・肩書

和光大学現代人間学部心理教育学科教授/参考人

発言要旨(要約)

父母の合意がない場合の共同親権認定について、裁判所の判断枠組みを説明した。

原文抜粋

じゃ、それは家裁でその単独行使が可能かどうか決定できると、こういう立て付けになっているんですけれども、家庭裁判所の調停はやはり申し立ててから何か月も掛かりますし、合意がそこでできなければ審判ということで更に時間が掛かると。子供にとって宙ぶらりんな状態が数か月、一年近く続く。高校へ行けるのかどうかとか手術するのかどうかと、すごく子供は諦めちゃうと思います。ああ、もう僕は、私は自分の好きな勉強できないんだなとか、好きな手術できないんだなとか。 海外の研究でも同じこと言われています。

(会議録 p.29)

国会会議録(当該発言)

福島みずほ

所属・肩書

立憲民主・社民

発言要旨(要約)

共同親権でも同居・別居の生活実態は分かれうる点について確認を求めた。

原文抜粋

単独行使だと、例えばよく言われる、お母さんはプールに入れていいよ、お父さんは駄目と。キャンセル権を例えば別居親が行使する。 共同でやらなければならないケース、例えばパスポートの申告や、それから中絶をする場合の同意ですよね。でも、御存じ、今は余り、共同親権ではあるものの余り社会的には意識されておらず、中絶の場合の親の同意や、それからパスポートの申告もどっちかの親が書けばいい、スマホの契約とか、どっちかの親が書けばオーケーだったのが、これから変わってしまうんじゃないか。

(会議録 p.29)

国会会議録(当該発言)

水野紀子(参考人)

所属・肩書

白鴎大学教授/参考人

発言要旨(要約)

単独親権、親子交流について、合意形成の可否・裁判所の判断・同居・別居の実態の点を説明した。

原文抜粋

部会では、もちろんこの点についても議論はいたしました。法制審議会の部会でかなり議論はされましたが、ともかく全体としては何より子供の利益のための養育の在り方というのが大きな最大の観点でございまして、そうすると、その夫婦の合意というのは必須ではないと考えられました。 部会では、弁護士の委員の方から、両親の合意はないんだけれども、双方の親権、共同の行使が適切であると考えられるような場面が実際にもあり得るというふうなことが指摘されておりました。

(会議録 p.31)

国会会議録(当該発言)

水野紀子(参考人)

所属・肩書

白鴎大学教授/参考人

発言要旨(要約)

共同親権、単独親権について、裁判所の判断に言及した。

原文抜粋

議員がおっしゃるとおり、なかなかこの日本でフランス並みの制度を直ちに構築するというのは私も非常に難しいと思っております。 まず、児童事件担当判事というのがフランスの場合には親権制限を担当いたしますけれども、親権制限を受けた子供たちは、自分のことを決めるのは、例えば、僕のことを決めるのはマクロン判事なんだというふうに固有名詞で認識しているというふうに聞きますけれども、日本の家庭裁判所の判事、年間扱っている件数から考えまして、とてもそんなことは無理でございます。

(会議録 p.31)

国会会議録(当該発言)

熊上崇(参考人)

所属・肩書

和光大学現代人間学部心理教育学科教授/参考人

発言要旨(要約)

DV等への配慮と親権判断の関係について説明した。

原文抜粋

ただ、不安な点として思うのは、例えばなんですけれども、例えばDVがあったと片方が言ったときに、いや、それは違うんじゃないかとか、そういう話になったときに、そのDVが認められるのかという不安を、DVを受けた側の方々は非常に心配になるんじゃないかなというふうに思っていると思います。 その結果、例えば親権とか監護の問題で何か負担のある決定をさせるとなると、その後が問題なんですね。家庭裁判所で決定して終わりじゃなくて、その後、例えば面会交流とかであれば、子供が三歳のときに、面会交流というのはあと十年以上続くわけなんですね。不安を抱えたまま続けなければいけない。

(会議録 p.33)

国会会議録(当該発言)

川合孝典

所属・肩書

国民民主党・新緑風会

発言要旨(要約)

養育費の確保・履行の仕組みについて質問した。

原文抜粋

続いて、浜田参考人に御質問させていただきたいと思いますが、私自身、代表質問のときに浜田参考人と同趣旨の実は発言をさせていただいておりまして、子供に対するやっぱり義務ということが最優先されるべきであろうというのが私の基本的なスタンスということで、非常に共感を覚えながらお話を聞かせていただきました。 その上で、あえて弁護士である浜田参考人に御質問させていただきたいんですが、いわゆる子供の手続代理人制度のことを少しお話をされました。

(会議録 p.36)

国会会議録(当該発言)

浜田真樹(参考人)

所属・肩書

浜田・木村法律事務所弁護士/参考人

発言要旨(要約)

養育費の定め方・確保に関する論点に触れた。

原文抜粋

弁護士は、御承知のとおり自営業者でございまして、報酬を頂戴しないことにはというところもございますが、今委員御指摘のとおりでして、余りお金がない方からもちゃんといただかなくちゃいけないというところは、これは実は別に離婚事件に限りませんけれども、弁護士としての葛藤があるところではございます。 ただ、その離婚案件ということについて見ますと、一般の方で、特に女性の貧困などの問題もございますので、費用を賄えないという方が多数いらっしゃる類型であるということは私も認識をしております。

(会議録 p.36)

国会会議録(当該発言)

熊上崇(参考人)

所属・肩書

和光大学現代人間学部心理教育学科教授/参考人

発言要旨(要約)

親権と監護の関係について説明した。

原文抜粋

しかし、例えばこれが共同親権というふうに非合意ケースで決定されて、共同にするか単独親権にするかの争い、あるいは監護者をどちらにするかの争い、監護者が決まらなくて監護の分掌をどうするかの争い、これは日常行為なのかどうかの争い、急迫かどうかの争いと、常に親が争いに巻き込まれると、当然、親が、監護親が子供、乳幼児などを安心して育てるということが難しくなるのではないかというふうに懸念するんですね。

(会議録 p.37)

国会会議録(当該発言)

熊上崇(参考人)

所属・肩書

和光大学現代人間学部心理教育学科教授/参考人

発言要旨(要約)

面会交流、子の利益について、裁判所の判断・子の利益に言及した。

原文抜粋

しかしながら、家庭裁判所は司法機関だからその後の追跡調査ができないというのは、一面それはあるとは思うんですけれども、現実にその後の子供への悪影響がある、あるいは好影響もある場合もあるかもしれません。そういった調査というのは今後必ず必要だと思っていますし、それがない中での拙速な、例えば祖父母との面会交流なんというものは本当に有効なのかとか、そういったことを検証する必要はあるかなというふうに思っています。

(会議録 p.38)

国会会議録(当該発言)

水野紀子(参考人)

所属・肩書

白鴎大学教授/参考人

発言要旨(要約)

修正案・附帯決議に関連する審議上の確認を行った。

原文抜粋

親権の規定におきましても、これが子供のためのものであるということがきちんと書き込まれました。それから、親権を持たない親にも子供をきちんと養育する責務があるというふうな条文も書き込まれております。 それ以上の、子供の本当にためになるためには、附帯決議に書きましたように、様々な場面での支援が必要だと思いますけれども、民法という我々の共存のルールの中にそういうことを書き込んだ、子供のために親権の問題を、家族法の問題を改正していくのだという方向を書き込んだという意味では、間違いなくその説明は外れてはいないと存じます。

(会議録 p.38)

国会会議録(当該発言)

一次資料

国会審議(令和6年改正)テーマ共同親権 第3段

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